【初依頼者向け】アニメーション制作の流れとスケジュール感をご説明

アニメーション解説記事
田邊裕貴
「アニメーション作ったことがないので、制作の流れがわからない…」「アニメーション制作にはどれくらいの期間がかかるの?」このようなアニメーション制作依頼をしたことがない方へ向けてご説明します。

この記事を読めば制作の流れと大体のスケジュール感が掴めると思います。

今回の内容は、テレビアニメのようなアニメーションには当てはまらないので注意してください!テレビアニメのようなアニメーションはコストや納期が全く異なる別物だと思ってください。

 ■ 記事の信頼性
この記事を書いている私は、アニメーション制作をして4年ほど。
ビジネスアニメーションを中心に制作しています。個人デザイナーとして活動し、多数の制作実績があります。

これまでの実体験も踏まえて解説していきます。

アニメーション制作依頼(正式発注)までの流れ

アニメーション制作の相談から、実際に正式発注するまでの流れをご説明します。
アニメーション制作する会社など問い合わせすることから始まるのですが、見積もり制作や、制作したいアニメーションのイメージを共有します。

アニメーション制作依頼(正式発注)までの目安日数
2週間程度

ヒアリング

まずは制作したいアニメーションの内容を把握することから始まります。ヒアリングと言っても、メールだけで済ましたり、オンラインで打ち合わせしたり、案件によって変わります。

イメージにぴったりのものを探すのは難しいかもしれないですが、制作したい参考イメージのアニメーションがあると、伝わりやすくイメージ共有も早いです。

アニメーションの内容、使用用途や目的、アニメーションの時間など、見積に必要な事柄を確認していきます。 「事前に何か準備は必要なの?」とお思いの方はこちらの記事も合わせて読んでみてください。

合わせて読む
ヒアリング前の事前準備についてはこちらのページをご覧ください。

アニメーション制作の依頼・発注方法がわからない!依頼前の事前準備についてご説明します。

見積・提案

ヒアリングの内容を基に見積書の提出と、場合によっては簡易的に構成案などの提案をします。見積書の金額や提案内容などもOKということでしたら正式発注となり、実際に制作へ移っていきます。

「こういったアニメーションなら金額抑えることできますよ。」といった提案もあるかもしれません。

アニメーション制作(正式発注後)から完成までの流れ

ここからが正式発注後の流れとなります!アニメーション時間や動きの程度によって、必要な制作期間が大きく変わってくるため注意が必要です。大体の目安期間はこのようになります。

アニメーション制作(正式発注後)から完成までの目安日数
簡易的で1分以下のものは1〜2ヶ月程度、数分のものは2〜3ヶ月程度
※時間が長いものや複雑な動きをするものだと更にかかります。

打ち合わせ

正式発注後、さらに細かいアニメーション内容や予定、進め方などを打ち合わせします。本格的に制作へ入る前の打ち合わせで、仕上がりイメージをどれだけ共有できるかが非常に大事になってきます。

ここが不十分だと、後工程で「こんなイメージではなかった!」といった問題が起きてしまいます。

シナリオ確認

まず制作するアニメーションのシナリオを固めます。「悩みの提示→悩みの解決策を提案→詳細説明」といった構成は見たことありませんか?例えばこういった構成に商品紹介などのナレーションを組み込んでいきます。

ナレーションがアニメーションのベースになってくるため、内容が整理されていなかったり、内容が決まっていなかったりする場合は、まずナレーションのみを考えて見てもらうこともあります。

構成やナレーション内容が大体決まっている場合は、直接ラフコンテへ進みます。
私が制作してきたものは、直接ラフコンテから始まることが多いです。

ラフコンテとデザイン提案

シナリオもしくはナレーションを基にラフコンテに落とし込みます。
「コンテって?」と思った方いるかもしれません。コンテとは、簡単に言うとアニメーションだけでなく映画やドラマでも使われる設計図のことです。場面ごとに細かく分割して、絵と合わせて、動きやナレーションを記載します。

ラフコンテは、文字通り絵の部分がラフになったもので、モノクロの簡易的な絵で構成要素や動きを示します。
このラフコンテと同時に、登場キャラクターデザインや特定カットのデザインを制作します。

この段階で内容確認と修正のやり取りをしっかり行い、制作するアニメーションの中身を固めていきます。

コンテ清書

ラフコンテで大きな問題なく、またキャラクターデザイン案が決まったら、デザインを全カットへ反映させたコンテを制作します。

ここで重要なのはデザインを確定することです!動きを付けてから「キャラクターデザインを変えて欲しい」となると大変なことになります…。“動かす前にデザイン確定”は是非覚えていってください。

ナレーションが入る場合は、この段階でほぼ確定します。ナレーションの微修正程度でしたら、ナレーション録音前まで修正はできます。

実際に動きを付ける作業へ

コンテ段階でOKが出たら、実際に動きを付けたアニメーション動画を制作していきます。
ナレーションが入る場合は、仮ナレーションという制作者が簡易的に録音したナレーションを使用し、それに合わせて動きを付けます。

コンテ段階では「実際どんな動きになるだろう?」と思われる方も多いようで、初回提出は少し緊張します!ここも事前にどの程度最終仕上がりイメージの共有ができているかが影響してきます。

最初からほぼ完成形のアニメーションで見てもらうこともありますが、複雑な動きをする場合は一部だけ完成形の動きを見てもらい、その次の確認でその動きを全体へ反映させます。

音楽

上記のアニメーション動画の提出とほぼ同時に、動画に合わせる音楽も付けて数パターン見て、選んでもらいます。音楽のイメージがあれば、イメージをお伝え頂ければと思います。

本番ナレーション録音

ナレーターさんも何名か候補の方を挙げますので、候補者の中から選んでもらいます。そしてナレーションが完全に確定したらナレーションの本番録音です。録音したら修正ができないので注意が必要です!

どうしても修正したい場合は、追加料金を頂き、再録音することもあります。

納品

全て完了したら動画にして納品になります。

最終の動画にすることを書き出しと言いますが、何に使用するかによって書き出し方が少し異なるので、打ち合わせ時にお知らせください。

まとめ

これがアニメーション制作の流れになります。時間が短くて簡易的な動きのアニメーションならトータルで1〜2ヶ月程度。2〜3分で複雑な動きのアニメーションでない場合はトータルで2〜3ヶ月程度みてください。

よく見かける2〜3分のサービス紹介アニメーションの場合、経験上2ヶ月見ればちょうどいいペースで進めることができます。

繰り返しになりますが、テレビのようなアニメは大変なコストと納期になるのでご注意ください!

アニメーション制作の基準日数
2〜3分の企業アニメーションで、2ヶ月程度
内容例:サービス・商品紹介

もしアニメーション制作したいということでしたら、私もアニメーション制作していますので、お気軽にご相談ください。

制作実績
こちら制作実績ですので、ご興味ありましたら見てみてください!

制作実績